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2022.06.13

屋根材選びについて いぶし瓦編 第三回

更新が遅くなっていましたが、第三回(前回の続きです。)いぶし瓦編です。

産地の違いについてですが、いぶし瓦は性質上、太平洋側の地域に多く分布しています。その中でもこの地域で多く使われるのは、三州産と淡路産です。これらは日本の瓦における三大産地とされています。

では違いを見ていきましょう。

 

三州産:・粘土の性質から高温焼成が可能なため、固く寒冷地に強い瓦が作れる。

    ・役物(軒、ケラバ、棟等使用瓦)が少なく、若干コストが高い。

    (但し、運送費は淡路に比べ安い。三重県一部地域は除く。)

    ・高温焼成(約1100度)の為、加工がしづらい。

    ・高温焼成で鉄分を多く含む土の為、黒や茶色になることが多い。

※三州瓦

 

 淡路産:・吐け土(瓦の下地土)を塗布しているため、光沢があり表面の色艶が冴えている。

     ・焼成温度が約1000度と三州産より低温な為、寒冷地での使用が難しい。

     ・役物(軒、ケラバ、棟等使用瓦)が豊富で様々なバリエーションの屋根が作れる。

      尚且つ、若干コストが低い。(但し、運送費は三州に比べ高い。三重県一部地域を除く。)

※淡路瓦

 

このように同じいぶし瓦でも、産地によって違いがあるので、屋根材を選ぶ時にはこのようなところを見る事も重要になってまいります。

 

 

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