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2024.03.29

屋根の梁(はり)とは?種類や桁との違い、それぞれの役割などを紹介

梁の基礎知識

古い建築物の梁

屋根はさまざまな大きさの木が組み合わさって支えられています。屋根を支える一部の材木を「梁(はり)」と呼び、梁とは柱の上で水平方向に設けられた構造材のことをいいます。

日本の城といった古い建築物では、梁に曲がった松の木を使っていたことから弓を「張った」ような形状の構造材ということで「張り」と呼ばれ、現代では「梁」という字になった由来があります。

彦根城の屋根組みを見ると曲がった松の木を使用した梁を見ることができるため、機会があればご覧になってください。

 

梁の役割

通常時、梁は屋根や棟の重みを支えています。そのほか台風や地震などの横揺れには水平方向にかかる荷重を支える役割があります。

横揺れにも対応できる梁は建物の変形を予防し、建物の中でも非常に重要な構造材です。

 

梁の種類

建築中の木造住宅イメージ

梁にも種類があり、大きく以下の5種類が挙げられます。

  • 小屋梁(こやばり)
  • 床梁(ゆかばり)
  • 大梁(おおばり)
  • 小梁(こばり)
  • 孫梁(まごばり)

 

小屋梁(こやばり)

小屋梁とは屋根と小屋組を支えている梁のことをいい、小屋組の一番下に水平に設けられています。

 

床梁(ゆかばり)

梁は屋根以外にも2階の床下にも存在します。

床板を支えている梁を「床梁(ゆかばり)」といい、建物が2階以上の床に多く用いられます。

 

大梁(おおばり)

柱と柱を支える梁のことを「大梁(おおばり)」といいます。

大梁は建物の構造に関わってくるため移動させることが難しく、リフォームやリノベーションの際には注意が必要な構造材です。

 

小梁(こばり)・孫梁(まごばり)

大梁と大梁の間にかかっている「小梁(こばり)」、その小梁に取り付ける梁を「孫梁(まごばり)」といいます。

小梁や孫梁は比較的移動しやすい梁のため、リフォームやリノベーションの際は重視する必要はありません。

 

屋根の梁とその他構造材の違い

梁と柱

「桁」との違い

屋根には梁以外にも「桁(けた)」という柱の上に設けられる構造材があります。

梁と桁は間違えられやすいのですが、桁は屋根の棟に対して並行方向にかけられている材木のことを指します。桁は屋根からの荷重を支え、分散する役割があります。

位置関係でいうと、棟と並行に水平方向に設けられた構造材を「桁」、桁と直交する構造材が「梁」です。

 

「柱」との違い

梁は水平方向に設けられていますが、柱は垂直方向に設けられた構造材です。

屋根や床の重さを支え、地震の揺れに抵抗する役割があります。建物を支える重要な構造材のため、比較的太い木材が使用されます。

梁との違いは抵抗する力の方向です。柱は主に横の圧力に抵抗し、梁は主に上からの圧力に抵抗しています。

 

「垂木」との違い

「垂木(たるき)」は小屋組の一部で、屋根の勾配にしたがって棟木から桁まで斜めに取り付けられた構造材のことをいいます。

垂木は瓦やスレートなどの屋根材の下地になる「野地板」を等間隔に並べて支える役割を持っています。

 

最近では梁を見せる建物もある

梁が見える建築物

基本的に部屋の中から梁を確認することはできませんが、最近では梁を見せる建物も増えてきました。

梁を隠すか見せるかは好みが大きく影響しますが、それぞれメリットもデメリットもあります。

 

梁を見せるメリット

これまで梁を隠していた天井材がなくなり、天井が高くなるため開放的な空間になります。

天井が高くなることで高い位置に窓を設置できることから、自然光を部屋全体に取り込むことができます。

 

梁を見せるデメリット

梁が剥き出しになるため、梁にほこりが溜まりやすく、掃除の手間が増えます。また天井材がないため、照明器具やエアコンの設置も困難になります。

 

まとめ

屋根は、梁をはじめ多くの構造材に支えられて建物を365日守っています。

私たち和田商店は明治21年(1888年)から松阪市の皆さまに支えられながら、130年以上続く歴史や先人達から紡いできた技術と経験があります。

屋根で気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

 

▼対応エリア
津市・松阪市・伊勢市・鈴鹿市

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