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2024.01.27
松阪市の建物における瓦のメンテナンスの必要性や手法などを紹介
Contents
瓦の基礎知識
瓦は屋根材の中でも耐久性が高いのが特徴です。一言で「瓦」といっても、瓦には大きく以下の2種類あります。
- 粘土瓦
- セメント瓦
粘土瓦
粘土瓦は粘土を主成分とする陶土から作られており、粘土を形成し高温で焼きあげた瓦のことをいいます。
粘土瓦は高温で焼かれることによって陶器のような表面を得られ、雨水を吸収しない特徴があります。そのため塗膜による保護が不要になり、メンテナンスもほとんど必要がない瓦といえます。
セメント瓦
セメント瓦は「セメント」「砂」などが主成分で、これらの材料を混合し、成形され硬化した瓦のことをいいます。
粘土瓦より安価ですが、粘土瓦と異なり瓦自体に防水性能がないため、塗膜の仕上げを行っています。経年によって塗膜が劣化し、耐久性が低下する恐れがあるため、定期的なメンテナンスが必要となります。
現在は工業化が進み、粘土瓦の製造コストが安価になったので、新築時に使われることはほとんどなくなりました。
瓦のメンテナンスの重要性
瓦の種類ごとの耐用年数目安
瓦の種類によっても耐用年数に違いがあり、粘土瓦であれば50年以上、セメント瓦であれば30〜40年程度使用できるといわれています。
上記でもわかる通り、瓦は耐久性に優れた屋根材ですが、かといって何十年もメンテナンスが必要ないわけではありません。
瓦の役割とメンテナンス効果
瓦には雨風から建物を守る役割があります。瓦のメンテナンスを行うことによって建物を長持ちさせることにつながります。
また、昔の建物だと地震に弱い工法で作られている可能性があるため、メンテナンスによって耐震・耐風改修にもなり、自然災害にも備えることができます。
すでに「瓦のずれ・ヒビがある」「漆喰が剥がれている」「棟が崩れている」などの症状を見つけたら早めの相談・メンテナンスをおすすめします。
瓦のメンテナンスとは
瓦のメンテナンスには大きく5つの方法があり、現在の状態によって提案が異なります。
- 瓦の差し替え
- 漆喰の詰め直し
- 棟瓦の取り直し
- 瓦屋根の葺き直し
- 瓦屋根の葺き替え
瓦の差し替え
割れた瓦のみを取り除き、新しい瓦に差し替える方法です。
文字にすると簡単そうに見えますが、無理をすると新しい瓦を割ってしまったり、綺麗に並ばなかったりすることがあるため、屋根業者にお任せすることをおすすめします。
瓦1枚から差し替え可能ですが、セメント瓦の場合は特に同じ色・同形状の瓦を見つけることが課題になることがあります。
漆喰の詰め直し
詰め直しとは劣化した漆喰をすべて取り除いて新しく漆喰を塗り直す方法です。
漆喰は比較的劣化の早い建材で、漆喰に剥がれや劣化が見られた場合は内部の土が流れたりや雨漏りを引き起こす恐れがあるため、10年程度でのメンテナンスをおすすめします。
棟瓦の取り直し
屋根の最上部にある「棟」に何か問題が発生した場合に棟をすべて崩し積み直しを行う方法です。
棟は雨風の影響を受けやすく、地震や建材の劣化で崩壊してしまうことがあります。
瓦屋根の葺き直し
瓦屋根の葺き直しとは、屋根の瓦を1枚1枚丁寧に剥がし、下地の補強・補修を行った上で既存の瓦を元に戻す方法です。
瓦自体の耐久性は高くとも、下地の耐久性は瓦ほどもありません。20年前後を目安に下地のメンテナンスを検討しましょう。
瓦屋根の葺き替え
屋根の葺き替えとは既存の屋根材を撤去してすべて新しいものに替える方法をいいます。
メンテナンス費用は高額になり、工事期間も長くなりますが、瓦屋根全体の問題のすべて解決することができ、さらに新築同様、もしくは新築時以上の性能にすることができます。
まとめ
建物の寿命と外観に大きく影響を及ぼすため、瓦のメンテナンスは非常に重要です。
メンテナンスが行わないと雨漏りが発生したり、建物全体に悪影響をもたらす可能性があります。問題が大きくなる前に定期的なメンテナンスを行うことで早期に発見・対処していきましょう。
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